2013/02/03

【本作り】vol.2の制作を振り返ってみる。

vol.1「萌えるmel読本」を作って一年が経ちました。
まだ一年か〜という気もしますし、もう一年か〜という気もします。
おかげさまで多くの方に手に取っていただけたと思います。ありがとうございます、ありがとうございますm(_ _ )m
そんな中、ちょうど一年後(の同じイベント)である明日、vol.2が無事頒布開始されます。
あとはサークル入場時などになんかヘチョイことをしなければですが……w

というわけでちょっとvol.2の制作を振り返ってみたいと思います。
本作りについての自分への覚え書きもさることながら、だれかCG系の人が「思い切って本作ってみようかなっ☆」(参考(?))などと道を誤っt思い立ったときの道しるべになれば幸いかと思います。


※このエントリーのスクリーンショットはRetinaDisplayで撮られたため、ブラウザで見ると悉くデカい!ということにあとから気づきました。ご了承くださいw



なんといっても今回は、記事が多い!
しかも紆余曲折を経てイラストは前回より減ってしまいましたので、輪をかけて「文字ばっかり」度合いが増している気がします。入稿前にチェックしているときもヒシヒシと感じました。
記事については、ライターさんからいただいたものに加えインタビュー記事もあり、前回の書き手一名状態とは様変わり。ありがたい様変わりです。
ですので、まずはいただいた原稿をレイアウトに落とし込みページ数を把握し、そこからインタビュー記事を整形、ページ数が見えて来たところで隙間埋め的に(笑)自分の記事を用意する、という流れになりました。
というのも、webでの文章に慣れているとすっかり忘れてしまうのですが、手に取って読む本にはページ数というものがあるのです。
具体的にはこんな感じ▼

今回おせわになった印刷会社、グラフィック様での一例


4ページごとに増えていくわけですね。それにあわせて値段も変わります。
なので、記事のボリュームを追いかけつつ、予算との兼ね合いを考えつつ、いいところを狙って行かねばなりません。そういうときに、量の融通を利かせられる記事があるのはありがたいことです。今回は自分の記事でそのバランスとりをしました。しかし若干失敗しましたが(;´▽`A

あと紙の種類と厚みによっても値段変わります。
せっかくリアルに手に持てる品物を作るわけですから(普段は画面から出てこないものばっかりですのでw)持ったときの質感とかまで考えられるのは大きな楽しみの一つです。出来る限りこだわりたいものです!


えーと、あとですね。
ページ数が確定しないと出来ないことがひとつあります。
背表紙の幅の計算です。
表紙と裏表紙は、印刷サイズにあわせてデザインしておけばそれでいいんですが、背表紙はページ数が確定して紙も決めて、最終的な本体の厚みが計算できないと、デザイン固められません。だいたいのところを作っておいて、幅がきっちり決まったらそれにあわせて固めるという流れになると思います。
ちなみに背幅の計算についてはコチラに記載されてました。


ところで完全に脱線するんですが、
紙の厚さって、単位は「kg(キログラム)」なんですよ!
知ってる人には普通、知らないとけっこうビックリ。高校のとき知ってびっくりしました。普段CGやってると、なおのこと違和感ありますね(笑
これはカットしてない製造されたままの紙(全紙?)1000枚分がどれくらいの重さかを表すことで、その紙の厚みがどれくらいかを表現するための単位です。
紙は、厚くなればもちろん重さも増します。ただし一枚では微々たるものなので、分かり易く1000枚でカウントしちゃおう!的な感じですね。こうするときっちり間違えようの無い差異として現れ、認識し易くなります。

また、紙が違うと同じ数値でも厚みが違ってきます。A紙が180kgで0.5mm厚、B紙が180kgで0.6mm厚、一方C紙は180kgで0.4mm厚だぜ、ということがあり得ると思います(ここでの数字は超ザックリですw)
重要なのは、厚いと持った感じがしっかりするので高級感が出るということですね。もちろんお値段も上がります。
紙の質感、厚み、印刷の発色なんかは、印刷する数量とも絡まってお財布を探りまくってくる大事な要素です。前もっていろいろ考えるために、印刷所さんから『紙見本』というものを買えたりいただけたりしますので、しっかり利用せねばなりませんb

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ほんとうはこの辺りで「オフセット印刷」「オンデマンド印刷」とか「中綴じ製本」「無線綴じ製本」とか「右綴じ」「左綴じ」とかの話がくるのですが、
逆にこれらはちゃんとした本作りのサイトなどで山と解説されているのを見つけることが出来ますので、ここでは颯爽とスルー!

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編集はAdobe InDesignで行ないました。
一応、今回のような文字主体の制作となると特にですが、Microsoft Wordとかでも本作りは可能です。でも、やっぱり大量の文字を扱うのに適した機能、印刷所さんへ渡すデータを正しく作る機能が充実している点で、InDesignは現在最もメジャーな選択肢と言えると思います。

まず作業に入る前に、どういうデータを作ったらいいかを確認しておく必要があります。.aiとかPDFとかそういうレベルではなく、PDFならどういうバージョンのどういう設定の……ということが印刷所さんそれぞれに決められているものと思います。それを確認します。
グラフィックさんだとこういうあたりですね。
これを見落として、よかれと思われるデータをオレオレ設定で作っても、向こうは困ってしまうというか、「ちゃんと○○のページ読まれましたか?(ニコ」とお電話がかかってくることにもなりかねません。ええ。
特に、24時間対応の印刷所さんだと遅い時間でも電話対応していただけるので、こういうイージーなミスをしていては申し訳ないことこの上ナシですw

InDesingのデータチェック機能「プリフライト」
設定もダウンロードして読み込めます。
先ほどのリンクにもあるように、InDesignには正しいデータ作りのための機能があり、かつ各印刷所さんからそれぞれに合った設定データが配布されています。
逆に言えば、データを入稿した時点では「それらは潰されている」ことが前提になっている訳で、これらを見落とした状態で入稿するというのは大変よろしくない感じがします。
現実的な問題として、大きな時間のロスにつながります。

たとえば今回の入稿完了までの流れでは、一度PDFを送ってからデータチェック完了の連絡が来るまで約1日ありました。ここでデータ不備による直しが入ったため、入稿タイミングはこの時点で丸一日ずれることになります。
今回は余裕がまだあったので助かりましたが、もしぎりぎりの日程で進んでいたら、この時点でアウトです。もしくは、もっと早く仕上げてもらえるプランに変更する必要があります。そうすると懐具合を直撃するので、ひょっとしたら安い紙にするとか紙を薄くするとかの必要が出てくるかもしれません。せっかくこだわって紙とかを選んでいたとして、最後のうっかりが原因でそれが削がれるとなるととても残念です。

今回は一度不備を指摘され、再入稿となりました。この再入稿タイミングはけっこうギリギリだったので、これでミスが合ったらやばいなーとチェック中の一日は気が気ではありませんでした(笑

例えばCG屋として振り返ってみても、納品されて来たデータがアレな感じだったらテンション下がる気がします。印刷所さんもそれと同じで、きっと入稿されて来たデータは何度も見直したいものではないと推察いたします。
入稿する側として、出来るだけ一発で印刷行きを目指したいものです(合掌

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今回の制作と平行して、Adobe Creative Cloudを使い始めました。
Adobeのメジャーツールはひととおり、必要なときにサクッといれられるので気軽でいいですね。
Cloudストレージ自体もしっかり使わせていただきました。

Cloudとしてデビューしてまだ日が浅いので、あれれ?という挙動のところも多々あり、たまに困らされたりもしました。
特にフォルダ単位の共有URL発行ができないのは痛いですね。また、同名のファイルを投げ込んだ場合、勝手にナンバリングされて別名保存されるのもかなりヤンチャ仕様かと。勝手に上書きとかよりはいいと思うんですが、実質勝手に改名されている訳で、それも困ります。ゆくゆくは他のメジャーCloudサービスよろしく、バージョン管理に対応していただきたいところ。。。

アップロー「ド」……。
横幅をかえてもこの感じです。
ただ、ドラッグアンドドロップでクラウドに上げられたり、ほかのユーザとのデータ共有も比較的容易だったり、あと機能的に簡素な分UIもシンプルだったりで、平均したら完成度の高いソリューションなのではないかなと思いました。
一回、けっこう差し迫った状態で、なぜかいつまでたっても共有状態にならない、という現象が起きて、そのときは「こいつはまだ仕事じゃ使えないィィ!!!」とかいきり立ったりもしました。ごめんなさい。
クラウドサービスとしてはこれからの充実に期待ですが、まずは初期ストレージが20GBというのが、とりあえず突っ込んでおけばいいや的な安心感があってよかったです(笑

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ぬ……あれこれ書いているうちに日付をまたいでしまいました。
気分的には、日々スタバに立てこもった(´◉◞౪◟◉) とか入稿ぎりぎりでインフルエンザになったりもしながら記事の編集やらスクリーンショットの加工やらで盛り上がっているあたりも書こうかと思ったのですが、そのあたりはもしかすると、vol.2実物を手に取っていただければやんわり感じていただけるかもしれません。ぐへへ。

いろいろ考え中の頃。下描きを預かってるものも。。。
明日(というか今日)はいよいよvol.2のデビューです。
会場へ直搬入にしたので、まだ見ていませんww
実物を目にするのが楽しみです。

現地ではこちらのアカウント(https://twitter.com/it_ks)で何か言っていると思うので、
あわせてどうぞです。

それでは、会場でお会いしましょう!


※20130203 2229 誤字脱字そのほか微調整を加えました。

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